拙文・駄文2011年6月
高木治療院、開業10周年。
マンションの小さな一室で、高木治療院を開き、細々と治療を続けさせて頂いて、気がつけば早や10年。開業当初から今までの事は、よく覚えている。10年も昔からの事とは思えないほど新鮮な記憶として。
開業した年、2001年は、アメリカの同時多発テロが起きた年。今年、その首謀者とされた人物が人生を終えた。
開業から4年後、2005年の3月20日に、福岡県西方沖地震が発生、開院中だった高木治療院も、強い揺れを受けた。
今年3月、東北で巨大な地震と津波が発生、福島県の原子力発電所にて、原発3基がメルトダウン、そして大量の放射能漏れ。
そんな中、地味に、地道に、今も鍼灸院を営んでいます。
おかげさまで毎日患者さんが何人も来院して下さっているが、いつか誰も来なくなるのではないかという漠然とした恐怖・危機感は開業当初から現在まで、やはり一貫して変わらず消えない。
常に、誰かに必要とされる存在であり続けるために、常に、誰かの人生にプラスになる仕事が出来るように、日々、色々なことを勉強して、健康管理を怠らず、時に遊び、休息して、何か感動する機会を得て、時に猛烈に自己研鑽、昨日よりも成長した自分になるために。
将来、高木治療院を拡大するつもりは、やはり無い。拡大どころか、これから15年、20年と、高木治療院を存続させること自体が、容易では決して無いように思える。
今年の3月中旬から、「将来」という言葉を大変重たく感じるようになった。自分はあまりにも、将来というものを簡単に思い描きすぎていたと。
東北地方太平洋沖地震発生後に、そう思い知らされた。
街を飲み込む津波の映像に、人生を再考させられた。
昨日よりも幸せになる事は、簡単ではなかった。望む幸せが、たとえ、どれほど、ささやかなものであろうとも。
10年も続けさせて貰えて、感謝しております。15年でも、20年でも、許される限り、続けたいです。
ありがとうございます、これからも宜しくお願い致します。
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