この日は当院の定休日で、妊娠36週の定期検診の日だった。
早朝から軽い定期的な腹痛が始まったようで、まあでも我慢出来るくらいの
痛みであったので、多分「前駆陣痛」っていうものなのではと。
一応先に助産院に連絡を入れ、以前から予約していた
朝9時の検診に向かった。
8時45分に到着、状況を説明し検診、助産師さんからこう切り出されて驚いてしまった。
「もしかすると早ければ今日の夕方には出てきてるかもね・・・」
検診のつもりで来たのが、妻は即入院となった。
前駆陣痛だったら腹痛は治まってくる、予定日まではまだ二十日以上ある。
とにかくすぐ産まれると決まった訳ではなさそうと判断し、私は一旦自宅に戻り、仕事の用事を済ませた昼前に妻に電話してみると、痛み(陣痛)はだんだん強くなってきているとの事。
12時半頃に助産院に到着、妻のいる部屋で、微力ながら妻の陣痛を和らげる力を出そうと試みる。陣痛の痛みの強さは増し、間隔も短くなる一方。
助産師さんが駆けつけ、数分後に自然に破水。
痛みが落ち着いた時に誕生室の畳部屋に移動、あれよという間に出産が本格的に始まってしまった。
春日助産院に病院みたいな分娩台はない、妊婦が最も産みやすい姿勢をその時その場で自由に選べる。
妻の母が到着、共に出産に立ち会うことになった。
男だったら耐え切れないという激痛の波に耐えながら、だんだんあかちゃんを送り出してゆく。
・・・・
頭が半分以上出てきた。 あかちゃんは無表情。
・・・・
あと少し・・
午後2時前、頭が全部出てまもなく、つるっと誕生。と同時に、しわくちゃな表情に一変、オギャー!と元気な泣き声。
無事に元気に産まれてきてくれた事に感動、感謝。とても安産でした。
次いで、へその緒と繋がった胎盤がドサっと出てきて、びっくり。
キラキラと輝く繊維、へその緒の切断は、私がやらせていただいた。
計量。
生後3時間の息子。
私、高木もついに、父親となった。
息子来院
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